電気ヒーター

遠赤外線とは?

遠赤外線とは波長3〜1000ミクロンの電磁波で、ほとんどの物質から放射されていて物質の分子を振動させます。(分子の振動は熱です)
また、遠赤外線は金属以外のほとんどの物質に吸収されます。

身体からも遠赤外線は放出されていて、身体は周りの物より温度が高いので周りの物に熱エネルギーを奪われていますが、 常温では身体から出る遠赤外線の量と身の回りの物から身体に入ってくる遠赤外線の量はそんなに差がないし、体温に近い服を着ているのでそんなに感じられません。
しかし、冬は身体から出る遠赤外線の量と身の回りの物から身体に入ってくる遠赤外線の量にかなりの差があるので、身体や衣服から周りの物に奪われる赤外線エネルギーが多くなり、寒さとして感じられます。
冬に部屋の中が暖かくても窓の近くに行くと寒さを感じるのはそのためです。

物質は高温になるほど遠赤外線を多く放出するので、物質を加熱すると遠赤外線を多く放出するようになり、少し離れていても遠赤外線が体の分子を振動させて暖かさとして感じられるようになります。

電気ストーブはこの原理を使い抵抗体に電流を流して発熱させて遠赤外線を放出して衣服や身体を暖かくする暖房器具ですが、使う抵抗体の材料や構造によって遠赤外線の放出量が変わってくるので同じ電力でも暖房器具によって体感的に感じる暖かさには差がでます。

遠赤外線の中でも波長3〜20ミクロンくらいが、人体や衣服に一番吸収されやすいので、同じ電力なら波長3〜20ミクロンくらいの遠赤外線を多く放出する電気ヒーターが体感的に一番暖かく感じられます。


遠赤外線の性質

よく、電気ヒーターの商品レビューや口コミ掲示板に「遠赤外線は体の深くまで浸透するから、体の中まで暖かくなる」なんて書き込んでいる人がいますが、科学的にはこれは間違いのようです。
確かに体感的には近赤外線を多く放射する電気ヒーターよりも遠赤外線を多く放射する電気ヒーターの方が体の心まで温まったような感じがするのですが、これは遠赤外線が体の深くまで浸透するからではありません。

このように感じられるのは遠赤外線は近赤外線よりも体や布に吸収されやすいからです。
実は、体の中まで浸透しやすいのは遠赤外線よりも近赤外線のほうなのです。
なぜかというと、遠赤外線は体に吸収されやすいので中に浸透する前にすべて体の表面で吸収されてしまいますが、近赤外線は遠赤外線よりも体に吸収される率が低いので、表面ですべて吸収されずに少し中まで浸透するのです。

ではなぜ、遠赤外線のほうが体の中まで暖かく感じられるのかと言うと遠赤外線は吸収率がよいので、着ている衣服をすぐに暖め、その暖まった衣服から遠赤外線が放出されたり、熱伝導で皮膚の血液が早く暖められて全身に回るからだと考えられます。

また、近赤外線は遠赤外線よりも吸収率が低いので、衣服や体から20%くらいが反射されるということもあります。
衣服で20%、体で20%反射されると言うことは単純に考えると近赤外線を多く放出する暖房器具のエネルギーは40%が反射されることになりますが、これは定かではありません。
しかし、近赤外線の放射が多い、ハロゲンヒータに比べて遠赤外線の放射量の多いカーボンヒーターは半分くらいの電力でハロゲンヒータと同等の暖かさを感じると言われていますから、あながち間違いではないかもかもしれません。
ただし、電気ストーブは反射板の形状によっても体感的な暖かさがかなり変わります。
反射板の形状が放物線状の物は反射の照射範囲がせまいので、電気ストーブからある程度離れていても暖かさを感じますが、薄型で反射の照射範囲が広い場合は離れるとあまり暖かさを感じません。

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